宝山寺参詣道の一つとされ、昭和五十四年に生駒山麓ハイキングコースBとして復元整備された荒池・八丁門峠越の古道は、大阪方面からの旅人がよく利用していました。
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八丁門峠は現在の灯籠ゲートのこと。
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住道みちとは
文献によると今回紹介する「朝日地蔵」は住道みちの分岐にあったと云います。住道みちとは、すなわち古堤街道のことで八丁門峠を経て宝山寺と生駒山上の分岐点になっていたようです。
朝日地蔵付近の道標(?) 碑文はほとんど読めない。「下り道」と読めるらしいです。
現在はハイキングコースBの枝道として、草深い入り口をかき分けて進む必要があります。途中からはやや明瞭になって、今も参詣される方々のご苦労が偲ばれます。
朝日地蔵 背後は信貴生駒スカイラインの断崖
文献には『小高い枯松のもとに佇んで坐すのが朝日地蔵』と紹介されていますが、実際には像高約120cmの船型地蔵立像で紀年はなく、頭部付近の損傷が激しくお顔の表情が読み取れません。
スカイラインへ 車道で分断された向こうに道の続きが、、、
お地蔵さんの後ろから道が下っており、車道の向こう側につながっている様子でした。車道の工事で山を切り崩したのでしょう。
彫りの深い朝日地蔵 蓮台が新調されています。
文献で紹介されている通り、光背の船型部分は彫りが深く立派です。文献と比較するとお地蔵さんが立つ蓮台は最近になって新調されたようです。コンクリート製の角張った台にお立ちになっていますね。そう言えば、前の花立も手入れされています。この花立てには明治四十四年の銘があるそうですが、筆者は未確認です。次回、訪問した際には確認してみたいと思っています。
参考文献
生駒市 石造文化財「生駒谷」(昭和五十二年)
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