揺るぎ地蔵石仏群(平群町指定文化財)

 

清水の流れる鳴川には、たくさんの石造遺物が残されています。その代表的存在は、「ゆるぎ地蔵」さんでしょう。その迫力ある存在感は他を圧倒しています。

 

ストリートビュー - Googleマップ
鳴川の流れは櫟原川となって、生駒川に注ぎます。

 

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ゆるぎ地蔵さんは疎開中でした

 

お堂がない!
2014.12.23撮影

 

2014年末に元山上千光寺に参詣した折、ゆるぎ地蔵尊の前を通りがかりました。ゆるぎ地蔵尊のお堂は解体されて改築中のため、お地蔵さんはどこかに疎開中だったようです。あれから半年以上たっていますので、そろそろ完成しているころでしょう。

 

鳴川の旧道から見下ろす
揺るぎ地蔵尊がはっきり見えます

 

鳴川の旧道(南斜面)から鳴川谷に下って来ると、途中で展望の開けた場所があって、そこからだと眼下に揺るぎ地蔵尊の屋形を確認できます。

 

揺るぎ地蔵尊
2013.10.22撮影

 

近くまで寄ってお目にかかると、それはもう「大迫力」です。見上げると頭部に石を載せた笠石仏であるとわかります。高さ2mは等身大を遥かに超える大きさで圧倒される要因の一つでしょう。

 

揺るぎ地蔵尊
堂々たる体躯の鎌倉仏

 

祈願すれば病気が直ちに揺るぐ(平癒する)ことから「揺るぎ地蔵」と呼ばれています。弘安四年の紀年が刻されていて、蒙古(モンゴル)襲来の年と重なります。国難到来の大変な時代に建立されたのが、揺るぎ地蔵さんなんですね。足元の損傷痕が気になりますが、屋形が新しくなったら必ずお参りしようと思っています。その際は、お地蔵さんの右側にあった十三仏板碑も忘れずに合掌しましょう。

 

  • 訪問日[2013.10.22]

  • 参考文献
    奈良県生駒郡平群町石造文化財 平群谷(平成三年)

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