鳴川峠は東大阪市四条町と元山上千光寺を結ぶ参詣道して古くから利用されてきました。峠付近をくねくねと曲折する信貴生駒スカイラインがすぐ側を通過します。そして南北の尾根道とトンネルで立体交差する地点にひっそりと地蔵石仏が祀られています。
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鳴川峠はスカイラインに近接し、トンネルが道路下を通過する。
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首切り地蔵の悲しい歴史はいかに
首の亀裂が痛々しい 地蔵石仏
ペットボトルのお水や供花が絶えないことから、今も大事にされているお地蔵さんです。首の損傷は明治の廃仏棄釈によるものでしょうか、それとも道路工事の影響でこうなったのか。詳しい経緯は分かりません。
正面から 彫りの深い船型地蔵立像
お顔は風化により表情を見て取ることはできません。しかし、その像容からは立派な地蔵石仏だったに違いなく、古い時代のものでしょう。
鳴川参道分岐 古い石標
峠からしばらく稜線上を千光寺目指して歩いて行くと古い石道標の分岐に着きます。道標には梵字と鳴川と刻された左右に「左 行者ミち 右 さいみち」とあります。本来は左が元山上への参詣道で途中の行場を経て、千光寺へと続いています。現在は右の「さいみち」、即ちかつての在所道が千光寺へのハイキングルートとして一般的によく利用されています。
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行者ミちは途中で分岐が多く、慣れないとちょっと分かり難いですが、自然の樹木が陽を遮る涼しい尾根道が続いています。西の覗き岩や千光寺裏行場の大岩でキモを冷やせばさらに涼しいことになるかもしれません。ただし、冷たくなってあの世の扉を開かぬよう注意なさってください。
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