2014年(完成は2015年)頃に改築され、真新しい屋形が眩しく感じられる揺るぎ地蔵石仏群、その屋形内には大きな笠石が立派な体躯によく似あう地蔵石仏(弘安四年)と十三仏板碑が祀られています。
揺るぎ地蔵石仏群(平群町指定文化財)
2015年8月に紹介した際は、工事中のためお地蔵さんはお留守でした。完成してから何度も訪問しているのですが、なかなか納得のいく絵が撮れませんでした。今回はじっくりと撮影できましたので、どうぞご覧ください。
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笠石仏、像高2mで鎌倉期の秀作
揺るぎ地蔵(弘安四年) |
お堂の扁額には「揺動」と書いて「ゆるぎ」と読ませるようですが、ここでは資料に基づいて「揺るぎ地蔵」と呼称しましょう。
揺るぎ地蔵(弘安四年) |
真正面からの撮影では、笠石を含む頭部が収まりませんので、少し下斜めから見上げるように撮影しました。
十三仏板碑(天文二十年) |
お堂内にはこの十三仏板碑以外にも小石仏がいくつか祀られています。それにしても、板碑を狭い場所に配置されているので、とても撮影が困難です。以前は、地蔵さんと横並びだったはず、少し狭くなったのでしょうか。天文二十年(1551)と言えば、信貴山成福院の石室十三仏に次いで古いと云います。
五輪塔 |
屋形の外には五輪塔が野ざらしにされています。資料によるとこれも鎌倉後期の作で、金勝寺境内のモノと同年代であると推測されています。鳴川では修験道で栄えた頃の遺物を数多く垣間見ることができます。
参考文献
奈良県生駒郡平群町石造文化財 平群谷(平成三年)
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