権現川の「山の神」石碑(四条畷市南野)

 

室池の溜池を親水とする権現川の清流は、古来より多くの人々の生活を潤してきました。また、綿密周到な水利慣行が流域の農業経営の安定に寄与したと云います。さらに、戦後の復興はこの地に水源を求めた上水道創設が大きく影響しています。府営水道が高度浄水処理水を供給できるようになると、静かにその役目を終えることになりましたが、権現川の清流は今も音高く流れ続けています。

 

ストリートビュー - Googleマップ
権現川沿いのハイキングコースを歩く

 

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飯盛メモリアルパークを見上げながら川沿いに歩く

 

権現川沿いに歩いて行くと左手の斜面上に飯盛メモリアルパーク大法寺霊園が見えてきます。手前にある寶蔵寺への分岐を見送ると、権現川の清流が生み出すサウンドが心地よく聞こえてきます。

 

上水道取水口跡の碑

 

碑文を読むと権現川が戦後に果たしたであろう功績が理解できます。四条畷の駅から数分の地にこのような清流の流れる場所があることも驚きです。

 

弘法大師と不動明王の石像
石碑の少し手前に祀られていました。

 

弘法大師は各地で井戸を掘って人々の喉を潤されています。生駒山系にも「弘法の水」なる場所は複数箇所あります。不動明王は雨乞いには欠かせないキャラクターですね。二体の石像の組み合わせで、水への感謝の気持ちが表わされているのでしょう。

 

山の神の石碑
立派な台石に祀られています。

 

二体の石仏からさらに手前に、石碑(山の神)が丁寧に祀られています。ここは清滝(妙見の滝)への山道が尾根越えで通じている場所です。(石段の先、右手に登り口がある)

 

山の神
整った「おにぎり型」の自然石に『山の神』と刻む

 

山神石は人々が自然を糧にして生活していた頃の名残であり、山を支配する神としてあがめ、山道の行き帰りに必ず礼拝したものです。決してここはお墓ではありませんよ。お墓は先ほどの霊園に行けば、イヤというほど見ることができます。

 

余談ですが清滝(妙見の滝)には水の神、さらに清滝街道に出る手前に火の神が祀られています。

 

  • 訪問日[2015.09.12]
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