暗越街道筋の集落である奈良市中町山ノ上(旧字名)の丘陵地に弥勒寺が建っています。寺名とは異なり本尊は阿弥陀仏とのこと。『大和の石仏』(創元社、清水俊明著)によれば、堂内に弥勒石仏が安置されているということでした。
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弥勒寺裏山には八幡神社が祀られています。
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弥勒石仏は拝観叶わず
弥勒寺山門残念ながらお目当ての弥勒石仏のご尊顔を拝することはできませんでした。奈良市石造遺物調査報告書・調書編(1989年)によれば、頭上に宝塔を浮彫りする室町期の作と記されています。『大和の石仏』では、かつてはこの石仏が弥勒寺の本尊であったと推測されています。
自然石彫込阿弥陀三尊像 桃山時代(紀年なし)
おにぎり型の自然石に深く彫り込まれた三尊像は、ひときわ目につく高い場所に置かれていました。
石仏、名号碑など
境内の隅に古い石仏や名号碑が集められています。弥勒寺を訪問する途中の道で、偶然お会いできた阿弥陀さんをご紹介しましょう。
阿弥陀如来坐像(室町期) 調書に「中町 中山氏館辻」とありました。
現在は中町公民館の辻と言えばわかるでしょうか。グーグルマップでも確認できますが、後日、詳しくお伝えしようと思います。
参考文献
奈良市石造遺物調査報告書・調書編(1989年)
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