六路の石龕仏(交野市星田五丁目)

 

JR学研都市線の星田駅前にある自転車駐輪場から、そう遠くない場所に珍しい石仏があるというので、星田六十山のピークハントに向かう前に立ち寄ってみました。

 

ストリートビュー - Googleマップ
右手に見える用水路に注目。

 

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用水路は六路の川と呼ばれていた

 

 

駐輪場の突き当りから右折して用水路に近づいて見ると、住宅地の排水溝というか、とても川と呼べるようなモノではありませんが、確かに水は流れています。前方は草むらで、「本当にこんなところに地蔵さんが祀られているのか」と疑問に思いながらも、フェンスにつかまってなんとか溝に降りたちました。

 

蜘蛛の巣をかいくぐると。。。
倒れかけの石碑のようなものが

 

水量は少ないですが、足場がほとんどありません。山へ行く前に靴を濡らしたくないので、両足を溝両側いっぱいに広げてゆっくり近づくと確かに何かある。

 

正面に回ってようやく石仏と分かる
阿弥陀如来と地蔵菩薩の二尊仏でした。

 

資料によると長方形に加工された石材に二尊が彫られています。頭部に円形の頭光背を浮彫にしていることと、蓮華座に配された七葉の蓮弁が特徴とのこと。

 

造立年代は室町時代後期と推測される
形態から石龕の奥壁と配置されてものらしい

 

しかし、なぜこのような誰も来れそうにない場所に置き去りになっているのでしょう。資料によれば、川の改修が行われるたびに土中に埋まっていたと云います。かつては「歯痛地蔵」として信仰を集めていたが、移動させると腹痛が起こるという言い伝えがあると云うことです。なんか言い訳にも聞こえるのですが、しばらくは土中に埋まることはないでしょう。

 

  • 訪問日[2015.10.03]

  • 参考文献
    交野市の石造文化財2-群津・森・寺・傍示・星田地区編-

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