七倉西入口に小さな祠(辻堂)があり、中に三体の石仏が祀られています。土地の人からは「くさ神さん」呼ばれ、今も大切にされています。
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周囲は舗装され、拡幅されている。
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七倉は平群町信貴畑の西端に位置する
七倉という地名は旧字で、現在は平群町信貴畑に属しています。地図で見ると西に平群町久安寺と境を接していて、信貴畑の中央部を縦断するフラワーロード(広域農道)で区切られています。辻堂は七倉西入口に相当する場所でした。
七倉の辻堂
普段は地元の人以外は通行しないだろうという農道がカーブする地点に辻堂が立っています。コンクリートブロックを「コの字」に積み上げ、木製の三角屋根を重ねた簡素な造りですが、最近建て替えられたのでしょう。真新しい感じがしました。
三体の石仏
向かって右から、
「くさ神さん」の謂れ船型阿弥陀如来 仏身15cm 船型大日如来 (銘)阿○大日寺 小石仏 仏身20cm
ここ七倉の辻堂に迎えられ、人々の迷いな病苦しみを合掌すれば助け、救われ明日の幸を頂き心さわやかに癒され、有難きみ佛 幼児の吹き出物あれば瘡神さんと親われ親御の祈り聞き給ふ尊き場なり大日如来
日日合掌合掌
大日如来
文献資料には「前期石仏はくさ神さんとして土地の信仰があつい」とだけあり、どの石仏なのか特定できませんでした。しかし、辻堂の由緒書きから大日如来が「くさ神さん」なのでしょう。尤も、特定することになんの意味もありません。今ほど医療が発達せず、衛生状態も良くなかった時代、子どもの皮膚病は深刻だったに違いありません。
お堂の外にも小石仏
うっかり見落とすところでした。写真も撮ってお礼も済ませたので、立ち上がりかけてふと顔を上げた時に発見しました。もちろん、ご挨拶するのを厭いませんよ。再び軍手を外して帽子を取り、そっと合掌。日日合掌合掌。
参考文献
奈良県生駒郡平群町石造文化財 平群谷(平成三年)
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