髪切山(こぎりやま)・慈光寺から西へ下り、養魚池のある四辻の北西に髪切地蔵の屋形が立っています。暗峠の石仏群と違って地味な存在なので、わざわざ立ち寄る人は少ないでしょう。
航空写真 - Googleマップ
四辻に小さな祠が写っている。
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地蔵祠が老朽化して崩壊寸前
場所は府民の森・管理道を歩くと、ぬかた園地となるかわ園地の中継地点で、うっかりすると通り過ぎてしまうことになります。
老朽化が進む地蔵祠
訪問時、たまたま格子戸が外されていたので、ゆっくりと中のお地蔵さんを拝見することができました。屋根はいつ落ちても不思議でない状態。しかし、祠内は綺麗に整理されています。
髪切(こぎり)地蔵
船型の光背に半肉彫り、ちょっと細面のお地蔵さんです。両手で錫杖を持ち、珠は持っておられません。木製の台に立つ船型地蔵立像ですね。お地蔵さんの左肩に紀年銘がはっきりと刻されていました。
弘化四未年九月
幕末に近い江戸時代後期の造立ですね。グレゴリオ暦だと1847年、オランダが2度目の開国を促した年とあります。天下泰平の夢から覚めようかという時代ですね。ある意味で今と似ている状況かもしれません。当時の人々がどんな願いを込めて、このお地蔵さんを建立したのでしょうか。とても気になってしまいます。
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