生駒市萩原町の中心部を暗越街道(国道308号)が横断しており、かつては籠方、馬方、尻押しの溜まり場があったと云います。街道筋から北へ少し登ったところに応願寺の山門に続く石段が見えてきます。
石段脇にある小石仏群 |
たくさん並べられた無縁仏と思われる石仏の数々をみて境内に入りました。
応願寺境内 - Googleマップ
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貴重な石造遺物の数々
元禄燈籠 |
入ってすぐの中庭で見ることができます。元禄四年の紀年が確認できることから、資料では「松尾芭蕉が暗峠を越えた頃は真新しいもの(建立後三年目)であったことだろう」と記されています。
十三重石塔 |
小さなお堂の前に立つ十三重石塔にはとても古式を感じさせます。鎌倉から室町時代にかけてのモノと推測されています。
山型名号板碑 |
コチラは室町時代後期、天文十六年の銘が刻されており、山型上部に三尊の種子を表しています。名号の文字はやや細さを感じますが、驚くほど保存状態が良く美しい。
宝篋印塔板碑 |
資料では紹介されていませんが、境内の奥にある墓所手前に祀られています。向かって右側面の破損が残念ですが、基礎部分に「永正」の文字が読み取れ、返花座が別石になっています。
神変大菩薩石碑 |
さすがに役行者の地元、生駒山系のお寺です。立派な石碑が建てられていました。ここまでは境内の庭を一周すれば拝見することが可能でしたが、重要な石造遺物はまだまだあるので、後編<その2>にてもう一回りいたしましょう。
参考文献
生駒市 石造文化財「生駒谷」(昭和五十二年)
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