戒勝寺東北隅の辻に石仏屋形があります。
船型如意輪観音座像(江戸中期) |
住宅街の一角を切り取ったような場所で、屋形の入口に石燈籠が立ち、周囲はきれいに掃き清められていました。
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道しるべ「梨本如意輪観音」
梨本如意輪観音(上から) |
像高よりも少し高い、ぴったりサイズの屋形に座しておられます。そのため、全体を撮影すると、どうしても影の部分ができてしまいます。幸い格子戸は施錠されていませんので、すこし上から迫ってみました。
梨本如意輪観音(下から) |
次はやや下方斜めから。厚肉彫りで流麗、丁寧な彫り具合に魅入られました。しかし、宝珠を持つ手が少しマンガチックですね。
梨本如意輪観音(光背部) |
光背部分の上部、光輪の上に梵字「キリーク」が刻されています。「キリーク」で表すのは阿弥陀さんだけじゃないと初めて知りました。思い込みはダメです。
石仏の台石部分 |
蓮華台の下、台石部分には銘が刻されているようですが、隠れていて読むことができませんでした。資料によりますと、「願主 當村 彦五郎 明和三年」などと刻まれ、さらに「北ホうさんじ 東まつの方 南しぎさん」とあることから、どうやら辻の道しるべを兼ねていたようです。やはり、「ぴったり」すぎるのではないでしょうか。
参考文献
奈良県生駒郡平群町石造文化財 平群谷(平成三年)
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