信貴山東南の麓、生駒郡三郷町立野北に、旧字で「山上」と呼ばれた集落がありました。現在ではすっかり宅地化されて町名も変わっています。
旧山上家屋敷跡(祠) |
集落の中ほど(立野北2丁目付近)に、ガードレールの脇から石段が下っており、噂に聞いていた樟の大木が立っておりました。
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「蔵王権現石像」- 平成11年に盗難に遭う
樟の木の下に覆屋 |
「大和の石仏(著者:清水俊明、創元社)」で紹介される蔵王権現は青天井の下で撮影されていました。しかし、盗難から無事にご帰還された後は、覆屋の中に祀られて施錠されているとのこと。
蔵王権現石像(鎌倉時代) |
格子戸の隙間から撮影するのは慣れています。むしろ、見学できるだけでもありがたい。花崗岩に半肉彫り、目と口の造形が特に印象的でした。
地蔵菩薩像(室町期) |
笠石を載せていたと思われる突起が見られます。
十一面観音像(室町期) |
いずれの石仏もここに住まいされていた山上家の所蔵品とのこと。
蔵王権現石像(炎髪憤怒相、右手の三鈷杵) |
蔵王権現は吉野山金峯山寺のご本尊で、同寺の本堂には高さ約8mの巨大な像が祀られています。像高54cmのこの石像はとても貴重なモノ。奈良県ではここと大淀町の泉徳寺にある二体のみと云います。
参考文献
広報さんごうNo.605(生駒郡三郷町役場)
大和の石仏(清水俊明著、創元社)
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