宝山寺参詣道「般若の滝(おふく茶屋跡)」付近の石碑など

宝山寺参詣道

大正三年(1914)に大軌鉄道が開通し生駒駅が設置されると、六本あった宝山寺参詣道の利用者は激減し、各地に存在した茶屋は大正七年には完全に姿を消したと云います。

野仏
宝山寺参詣道


宝山寺参詣道のひとつで「荒池・八丁門峠越」はハイキング道としてよみがえり、八丁門峠(灯篭ゲート)から宝山寺まで歩いて往時を偲ぶことができます。

般若ノ滝 - Googleマップ


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残る丁石は二基のみ



宝山寺参詣道
遺された丁石(般若の滝入り口)


資料によると「起点より宝山寺まで五十八丁」、そして一丁ごとに丁石が建てられていたと云います。しかし、現存するのは三十四丁と般若ノ滝入り口にある「五十○丁」を示す二基のみとなってしまいました。○丁なのは半分以上地中に埋まっているからですね。

般若の滝
般若ノ滝


般若ノ滝付近には、かつて「おふく茶屋」があり、茶店で休憩した参詣者の多くが、滝で身を清めたと云います。滝奥に進んでみると、その清浄な空気に驚かされます。

宝山寺参詣道
現在は生駒山麓公園ハイキングコースBとして整備


ハイキング道として整備された道が、舗装路から地道に変わる付近で斜面に石仏や石碑が祀られています。

宝山寺参詣道
弘法大師石碑


宝山寺参詣道
石碑(詳細不明)


石碑や石仏に関して詳細は不明ですが、昭和54年7月奈良県観光課によって復元・修復される以前から、多くの旅人を見守ってくださっているに違いありません。ゆっくり歩けばいろんな出会いがあるものですね。


  • 訪問日[2016.05.14]

  • 参考文献
    古道に残る信仰の文字・宝山寺への道(生駒民俗会、昭和六十二年)

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